こんにちは朱音です!!
今回もまたあのHiFiGo様よりCELEST「Wyvern qing」のご提供を頂いての正直レビューとなります!
正直今回も低価格機ながら高水準に纏まっていて楽しく試聴させていただきました!
それでは拙いレビューにはなりますがお付き合いのほどよろしくお願いいたします!
CELESTについて
まずはCELESTについて少しだけ解説を・・・
CELESTはkineraというメーカーのサブブランドとなります
kineraはその前身が2011年中国東莞でYuTai Electronic Acousticsとして生まれました
そして2013年には独自のバランスド・アーマチュア・ドライバーの量産を開始し、国際的にも地元でも有名なドライバーサプライヤーとなり、2014年から2015年にかけて、YuTai Electronic Acousticsは骨伝導など様々のドライバー特許技術を開発し、2016年に同社初のハイブリッドドライバーIEM BD005をkineraブランドから発売したことがkineraの始まりです
kineraはcelestの他にハイグレードラインとしてkinera imperial等のサブブランドも有しており幅広い価格帯での製品を製造、販売しています。
celestはその中でもエントリーモデルを取り扱っておりますが、おそらくkineraのノウハウ等もしっかり組み込まれているのでは無いかと思われます。
WYVERN QINGのコンセプトと技術について
本機の「wyvern qing」は同社から29.99$で発売されているwyvernシリーズのカラーバリエーションでモチーフは青龍となっています。ブルーとグリーンの二色が展開されており前作のWYVERN BLACKと基本的な性能等は変わらず、付属品などの要素が相違点となっています。
バリエーションの中でもwyvern blackは高クオリティFPなど外装、音質含めそれなりの評価を受けています
「wyvern qing」は10mmLCP(液晶ポリマー)振動板を採用したダイナミックドライバーを採用しており、このLCPという素材は一般的なPET振動板に対して1.5倍の弾性率と2倍の内部損失を有し全帯域で歪を抑えたナチュラルでクリアなサウンドを再現するのに有効とされています。
WYVERN BLACKとの違いについて
皆さん気になっていると思いますが個人的には差はあると思います。
シェル形状等は全く同じで、チューニングコンセプトもBLACKと同じ記載ですが、音に関してはBLACKの方が低音が一歩前出てきている様に感じ、QINGの方が抑えられていてるような感じがしました。
その影響なのか楽器の抜け感が一歩QINGの方が良く感じたり、ドラムのスネアやタムの音に皮のハリを感じまじた。
例えば
宇多田ヒカル - 人魚
Aメロ歌詞 「誘われてゆっくりと」の”われ”の部分でblackは低音の膨らみを感じ、対してqingはすっきりと表現しました
また、
ナナホシ(CV:若山詩音) - ツバサ では
BLACKと比べサビに入る時のドラムに皮のハリを感じ全体を通して楽器の抜けが良くなっていました
これがエージングで似たようなサウンドに落ち着くのかは時間が足りず検証できていませんが、箱出しの状態においては差があるように感じました
パッケージ・内容物・付属品
パッケージは非常に小ぶりでタバコの箱を2周りほど大きくしたようなサイズです。
内容物・付属品
価格に寄る所か内容物・付属品は必要最低限といった感じで
- イヤホン本体
- イヤーピースS/M/L
- 付属ケーブル
- 説明書
が付属しています
本体デザイン
フェイスプレートは非常に美しく、銀色でCELESTのロゴとバックにはシーグリーンのチップのようなものがレリーフ加工されて散りばめられておりBLACKとはまた違った美しさがあります
装着感
装着感は高めで耳介への突起があるタイプの形状となっています、ある程度万人にフィットする形状だと思われますが、個人的には耳介への突起が少し大きくフィットはするが長時間着けているとなんとなく疲労感を覚える形状でした
※あくまで個人の感想です
付属ケーブル
コストカットの結果なのかK◯に付属するようなケーブルとなっており、取り回しも音への影響もなんともです。
試聴環境
試聴にあたって使用するDACは「FiiO K7」で384kHz/24bit設定 L-GAIN 3.5mm接続
イヤホン本体は箱出しの状態でケーブルはNICEHCK LightLoveを使って試聴を行っていきたいと思います。
再生はAmazon musicのストリーミングでロスレス・ラウドノーマライゼーションON・排他モードで試聴していきます
音質
*あくまで私個人の感想であり内容を保証するものではありませんご了承下さい
また提供品故に、ネガティブな要素を排除して手放しの称賛を行う事は決してありませんのでご安心下さい*
音の傾向
全体的に高バランスで29.99$のイヤホンとは思えない完成度です
1万円付近のイヤホンと比べると中低音~中音にかけての解像度等は価格相応かな、と感じる場面も...
レンジはそこそこに広くウォームな低音とそれに負けないしっかりとしたキラキラとした高音が特徴的でした 帯域バランスは低域寄りのかまぼこ傾向と言った音です。
各帯域がほどほどに分離していますが1DD等の特性的に明らかな境界はなく自然な音を再現してくれています。
格安イヤホン等にありがちな包み込まれる様な低音にボーカルや金物が食われてる音にもなっておらず、適度な解像感で分析的に聴くと言うよりはのんびりとしたリスニング向きのチューニングの印象を受けました。
定位感・空間表現に関しては音場はあまり広くは感じませんが、各楽器の定位感はしっかりと区別できるほどには表現してくれています
特にボーカルは近くで感じ、音場の広さはライブハウス位でで周りに明確な壁を感じます。
サブベース~低音
低音域はウォームで沈み込みの深い低音も鳴らしてくれつつ、しっかりとハリのある音もこなせる優等生です
この楽曲のベースラインは30Hz付近で鳴っていますがサブベースまでしっかりと鳴らしてくれています。
本機はこの様な包むように唸る低音の再現性も高く、この様なサウンドを多様する海外産のpop'sやEDMなどを楽しくリスニングさせてくれます。
上記の楽曲意外に様々なEDM等を試聴してみましたが、キックなどは鋭く保ちながらベースの空気を震わせる様なサウンドまでもしっかりと再現させてくれています。
この様なサウンドを成立させているのはLCP振動板のしなやかな弾性と高減衰性による所が大きいのかなと思いました。
中低音~中音~中高音
前述の通り楽器の抜け感がABYSSより良いため、中音域は非常に優秀に感じました
ボーカルの迫力があり、倍音豊かで音の量感的にはかまぼこを感じさせるバランスでボーカルが主体の音源などは非常に楽しくリスニングすることができました
ボーカルの距離はかなり近くで鳴っていますが声のエンベロープや震えているような声などの繊細な表現などは少々不得手に感じまじたが、値段を考慮すればかなりの高解像度だと思います。
ワイドレンジによって倍音は豊かでサウンド自体は非常にナチュラルで温かみがある音です。
ボーカルと楽器との分離感は良好で決して音がごちゃつく事はありませんでした、
中音域に関しては聞く曲によって結構キャラが変わる様に感じ海外の音源等は抜け感がより良くMIXやレンジなど音源の質にかなり左右されている印象を受けました
高音~超高音
高音域はワイドレンジを感じさせ、しっかりと伸びつつ適度に角の取れたキラキラ系の音をならしてくれます。
特に中高音から高音にかけてスムースに伸びて行くためブラス系の音と相性が良く非常に聴き心地の良い高音域です。
この楽曲では上述したBASSの下支えとアクセントを加えてくれるブラスとシンバル類を綺麗に鳴らしくれます
イントロで響いている超高音は本来なら10kHz~12kHz付近まで伸びていきますが本機は10khz後半から伸びていかなくなり天井のような物を感じます、音自体は刺さりなどはほぼ感じずエッジの効いた感じというよりは角の取れた優しく繊細な音だと思います
高音域の解像度はそこそこでキラキラとした音は誇張されている音とは違い自然に必要なだけの音を鳴らしてくれます
総評として
価格を考慮するとパッケージ・付属品は他の機種に比べ見劣りしますが、その代わり本体のシェルデザインや音質にしっかり還元されており一聴してみるとしっかりと理解することができます。
音のバランスは非常に良く、曲として綺麗に纏まっていて楽しくリスニングさせてくれます。
周波数特性自体はハーマンカーブに即しておりますが、個人的にはボーカルを前目に出したかまぼこ傾向と感じました、アニソンやロックなどのナローレンジの曲とは相性が良く、またEDM等で多様される鋭いキックなどの表現もLCPの特性上相性が良いと思います。
全体的に高水準に纏まっていて特に不満点などは無いのですが、無理に不満点を上げるなら付属ケーブルの品質と、中音域にあと一歩の解像度があれば聴き込むような時の体験価値を上げる事が出来そうなのが本当に惜しく感じます
本製品は初心者にも強くオススメ出来ますがもし購入するのであれば数千円程度のものでも良いのでリケーブルを推奨致します。
また既にミドルクラス等を所持している方でもサブ機や興味本位で手に取っても結構楽しめると思います。(実際自分はかなり楽しかったし、BLACKの方にはなりますがゆるく聴く時などは鳴らし込みも込めて結構常用してましたw)
価格帯最高峰!とまではいきませんが評判が良いのも頷ける、優秀なイヤホンだと思いますので、是非手に取ってみて下さい!
というわけで今回はここまでとなります!
長文・駄文ではございましたが、ここまでご覧くださり有難うございました!
またね~!!
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